知ってるようで知らない、【ディスクロードメンテナンス】についてご紹介いたします。
本日は、【ディスクロード(クロス、MTB)のローター&キャリパー洗浄】です。
「ディスクロードを購入してみた」または、「ディスクロードの購入検討中」だけれども、
実はメンテナンスに関してよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
ディスクロードの掃除の仕方って、よく分からない・・・
ディスクロードの掃除で、やってはいけないことってあるのかな?
後半では、当店で行っている「ディスクブレーキのローターやキャリパー洗浄」をご紹介いたします。
ご自身でもできる作業ですので
ご興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてください!
現在、ディスクロードにお乗りいただいている方も、
これからご購入を検討されていらっしゃる方も参考にしていただければ幸いでございます。
サイクルショップオシガモは、1947年創業
スポーツ自転車は、千葉県で2番目の1967年から始めています
店長 押鴨和範 プロフィール
・この道一筋30年スポーツバイクメカニック(2023年現在)
・元JCF公認日本代表チームメカニック
(日本のトップ選手が集うレースでメカニックを務める)
ディスクブレーキに関して、
MTB全盛時代から現在のロードバイクがディスクブレーキ化される今日まで
ディスクブレーキのメインテナンスに携わっております。
ディスクロードの事でお分かりにならない事がございましたら、
お気軽にご相談いただければ幸いでございます♪
最近の自転車雑誌では、ディスクロードの特集を目にすることが多くなりました。
また、各自転車メーカー様でもディスクロードモデルの割合が多くなってきており、今後もロードバイクのディスクブレーキ化は進んでいく傾向にございます。
非常に制動力が高く、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれる「ディスクロード」。
そのパフォーマンスを維持するのも低下させてしまうのもお手入れ次第でございます。
ブレーキというパーツは整備不良の場合、命にかかわるパーツでございますので、「やっぱり良く分からない?」と不安を抱えながら作業をされるのであれば、信頼のおけるショップにお持ち込みいただき作業ご依頼された方が宜しいかと存じます。
ディスクブレーキのブレ-キパッドにはパーツクリーナー使用厳禁!
ホームセンターなどでも購入できる「パーツクリーナー」
自転車の汚れなら「パーツクリーナー」で汚れを落とせるでしょ!?と、思ってしまいますが
ディスクブレーキキャリパーに取り付けられているブレーキパッドへ直接噴霧するパーツクリーナーの
使用は基本的にはNGです!!
※一部の製品で樹脂部品に使用可能なクリーナーも展開がございます。
ご使用になる前に製品を展開されているメーカー様が公開されている安全データーシート(SDS)などを
ご参照ください。
ブレーキパッドへパーツクリーナーが付着すると
・制動力が落ちる
・音鳴りの原因になる
・パーツクリーナーが沁み込んでしまったブレーキパッドは基本的に再利用不可となる
パーツクリーナーは、
ディスクブレーキ用のブレーキパッドには絶対に使わないでくださいね!
正しいディスクブレーキメンテナンス:「ローターの洗い方」]
ディスクブレーキローターやキャリパーが汚れたら
どうしたらいいの?
汚れがひどいとき ➡ 中性洗剤で水洗い
当店で行っている
『ブレーキローター及びブレーキキャリパーの洗浄』をご紹介いたします!
ご自身でもできる作業ですので、
ご興味のある方はチャレンジしてみてください!
頻度:1~2ヶ月に1回
ブレーキローターやブレーキキャリパーに汚れが付着したままでは制動性能が低下します。
お乗りいただいている距離や走行環境にもよりますが、1~2か月に1度は、ローターやキャリパーの汚れを除去をお勧め致します。また、汚れが目立っているようなら既述の頻度にかかわらず、早めにお手入れをしてください。
中性洗剤をスプレーボトルなどを使って吹き付ける
中性洗剤をたっぷりとディスクローターの両面に吹き付けます!
ブラシなどを使って擦る
ディスクブレーキ洗浄専用に用意したブラシを使って表も裏も擦り汚れを落とします。
「サイクルショップ オシガモ」にてお客様の作業を承らせていただく場合には、ディスクブレーキ洗浄専用ブラシで作業を致します。チェーン洗浄用とブラシを兼用しますと、ブラシに残っている油分がブレーキローターに付着しブレーキの制動性能が低下するため、ディスクブレーキ洗浄用のブラシは必ずチェーン等の洗浄用と分けて使用しております
水で洗う
汚れ、洗剤共にきれいに洗い流します。
水気を吹き飛ばす
ローターに水分が付着したままだとローターに錆が発生するので、最終的にエアーブローを行い完全に水を吹き飛ばします。
正しいディスクブレーキメンテナンス:「キャリパーの洗い方」
ディスクブレーキキャリパーから、ブレーキパッドを外す
当店にてお客様の作業を承らせていただく場合には、
ブレーキキャリパーからブレーキパッドを外した状態で作業を行います。
洗浄作業前
パッドを外した状態です。キャリパー内側に汚れが付着しています。
ディスクブレーキキャリパーを中性洗剤で洗う
ディスクブレーキキャリパー洗浄中
ブレーキローター同様、中性洗剤とディスクブレーキ洗浄専用ブラシで作業します。
「弱アルカリ性」のものですと、シール類を劣化させるため必ず中性洗剤を使用します。
ディスクブレーキキャリパーをよく乾かす
ブレーキキャリパーの洗浄後
キャリパーもローターもピッカピカに!
この状態であれば、ディスクブレーキの効きも良好です。
いかがでしたでしょうか?
「ブレーキローター及びブレーキキャリパーの洗浄」をご紹介させていただきました。
ローター洗浄であれば、車輪を取り外しお客様ご自身でも可能だと思います。
雑誌やネットの情報を元にご自分でメインテナンスをしている方もいらっしゃると存じますが、
「やっぱりご自分で作業するのは不安だ・・」ということでしたら、
信頼のおけるプロショップにお持ち込みいただいた方が宜しいかと存じます。
次回の投稿「step2:ブレーキローターの鉄粉除去」もお楽しみに!
走行後のブレーキローターには、パッドとローターから削り出される鉄粉が付着しています。この「鉄粉」が付着し続けるとブレーキング時の制動性能が低下するため、定期的に「鉄粉」を取り除くことが望ましいです。鉄粉除去用のケミカルを使用し、ローターの汚れのみならず「鉄粉」を除去する作業をご紹介させていただきます。
ディスクロードのお取り扱いにつきまして注意していただきたいことはこちら
ディスクロードのメインテナンスにつきまして、お問い合わせがございましたらこちらから承ります。